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自己破産の費用が払えない場合の対処法を紹介

自己破産をするにも費用がかかります。数十万円ほどは必要となることも多く、この費用の負担に悩む方もいるかと思います。そこで「破産費用を支払えそうにない」「もし支払えなかったらどうなるのか」と不安を抱えている方はぜひ当記事の内容をチェックしてください。費用に困ったときのヒントを紹介しています。

 

対処法①自分で手続きを行う

自己破産の費用で困ったときの対処法として「専門家に依頼せず自分で手続きを行う」という選択肢も考えられます。弁護士などの専門家を活用せずに自分自身で書類作成や裁判所での手続きを行うことができれば、弁護士費用を節約することができます。

 

費用を節約できるほか、これを機に自身の債務状況や収支の状況について深く理解することができるかもしれません。

 

ただし、破産を進めるためには法律や破産に対する知識がある程度必要となります。そのためミスが起こりやすくなるなど、上手く手続きが進められないリスクが高まることには十分注意しなくてはなりません。

 

費用が安くなるとは限らない

ご自身で手続きを進める場合、「必ずしも費用の節約になるとは限らない」ということも覚えておいてください。

 

裁判所によっては、弁護士がついていることで破産費用を安くしてくれるケースもあるためです。原則的には破産管財人と呼ばれる人物が裁判所から選任され、この人物の仕事量に応じた費用を予納しなくてはなりません。しかしながら弁護士がついていると破産管財人等が対応しないといけない範囲が狭まり、破産手続きもスムーズに進めやすくなります。そこで、弁護士がいるなら割安で破産の申し立てができるケースもあるのです。

 

対処法②法テラスの民事法律扶助の利用

法的トラブルに関する総合案内所として法テラスが全国に設置されています。この法テラスにて「民事法律扶助」の制度を利用すれば、費用の負担を軽減して自己破産をすることができます。

 

この民事法律扶助とは具体的に「経済的余裕のない方向けに無料での法律相談を受け付けて、弁護士費用の立替えを行うこと」を指しています。さまざまな法的トラブルで利用することができますが、もっとも多い事件は自己破産を含む多重債務事件とされています。

 

利用手続きの流れ

民事法律扶助を利用するにあたっては、まず、法テラスに問い合わせて無料法律相談を行うところから始めましょう。そこでは自己破産に関する相談を行うほか、収入や家族構成、保有資産のことなどが調べられます。

 

そのうえで審査を受けます。①資力が一定以下であること、②自己破産において免責許可を得られる見込みがないとはいえないこと、③民事法律扶助の趣旨に適していること(破産の制度を悪用しようとしていないなど)、この3つを満たすことで援助が認められます。

 

援助開始決定を受けることができれば、着手金や実費などの弁護士費用を立て替えてもらえます。そして立て替えてもらった費用については、その後毎月分割で支払っていくことになります。

 

対処法③弁護士への交渉

弁護士費用に関しては、依頼先の弁護士と話し合って減額や分割払いに応じてもらえないかと交渉を持ち掛けることで負担を減らせる可能性もあります。

 

ただし、費用の大幅な減額については応じてもらえない可能性が高いです。多少の減額、分割払いだとしても応じてもらえる確証はありませんので、以前から深い関係性があるなど信用が得られている場合にだけ選択できる手段ともいえるでしょう。

 

特に自己破産を依頼するケースだと「借金等の支払いができなかった」というマイナスの実績がすでにある状況ですので、難易度は高いです。

 

対処法④他の債務整理の検討

弁護士に相談することで自己破産以外のより最適な債務整理を提案してもらえるかもしれません。その結果、費用の総額が抑えられる可能性も出てきます。何より、自己破産以外で済めば財産を換価処分する必要がありませんので自宅や車を残して今の生活を維持できるという利点が得られます。

 

ただし他の手続きを選んでも費用をゼロにすることはできません。

 

対処法⑤資産の売却

自己破産費用の支払いが困難な場合は「資産の売却」も検討してみましょう。不動産や車、貴金属、株式などを売却することで破産費用を捻出できるかもしれません。

 

適正な価格で売却するよう注意

自己破産の費用の捻出するために資産を売却する場合、「適正な価格で売却する」という点に注意してください。

 

相場より極端に安い価格で売るということは、債権者が受け取れるはずであった金銭が少なくなることも意味します。そのため身近な方に売るとしても極端に優遇してはいけません。適正な価格で売却するため、複数の買取業者に見積もりをしてもらうなどして相場を把握しておくようにしましょう。

 

対処法⑥親族や友人へ支援を求める

多重債務で困っているときに、さらに金融機関から借入を行うべきではありませんし、審査に通らない可能性も高いです。

 

そこでどうしても費用の捻出が難しいときは、親族や友人を頼ることも考えてみましょう。費用の援助をお願いしたり、貸し付けを依頼したりして破産費用の問題を解決できるかもしれません。信頼できる相手であれば状況を理解してもらいやすく、親身になって相談に乗ってくれるかもしれません。

 

ただし、お金の貸し借りにはトラブルがつきものです。返済の約束を書面に残しておくなど、後々のトラブルを避けるための対策をしっかりと行うことが大切です。

資格者紹介Staff

志田 一馨弁護士
志田 一馨Kazuyoshi shida

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所属団体

  • 東京地方税理士会藤沢支部所属
  • 神奈川県弁護士会所属

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